デジタル化に係る補助金・助成金活用事例集(2026年3月発行)

デジタル化に係る補助金・助成金活用事例集(2026年3月発行)

なぜ今、中小企業は「デジタル化」を進めなければいけないのか?

いま、多くの中小企業が直面している経営課題として、「人手不足」と「業務の属人化」が挙げられます。採用環境は年々厳しさを増し、人件費は上昇、さらにベテラン社員の高齢化や退職によるノウハウ喪失も進んでいます。こうした中では、従来と同じやり方を続けることが難しくなっています。


そこで重要になるのが、デジタル化の推進です。デジタル化はもはや経営の「選択肢の一つ」ではなく、限られた人員で事業を継続し、変化の激しい市場環境の中で成長を目指すために欠かせない経営基盤です。


まず取り組むべきなのは、日々の業務に潜む「小さなムダ」を見直すことです。例えば、毎日の定型入力、手作業による集計、紙資料からの転記、複数システムヘの二重入力などは、一つひとつは小さく見えても、確認作業や修正対応を含めると相当な工数を占めています。 これらを自動化・連携することで、業務の正確性とスピードは大きく向上します。

 

さらに、データが一元的に蓄積・共有されることで、情報の食い違いが減り、経営数値をリアルタイムで把握できるようになります。その結果、経営判断のスピードと精度が高まり、変化への対応力が強化されます。

 

業務負荷が軽減されることで、従業員は営業強化や新商品開発、人材育成など、付加価値の高い活動に注力できるようになります。新たな人材の確保も重要ですが、自社を熟知した従業員の力を引き出すことも、実質的な人材確保であり、経営効率を高める有効な手段です。

 

このようにデジタル化とは、業務を楽にするための取り組みであると同時に、限られた経営資源を本来注 力すべき分野へ振り向けるための、企業経営を支える基盤となる取り組みです。

板橋区産業振興公社では、こうしたデジタル化に踏み出そうとする区内事業者の皆さまを応援しています。
補助金・助成金の活用や、専門家による伴走支援など、さまざまなメニューを通じて、「自社に合ったデジタル化」を進められるよう、
全力でサポートしてまいります。

2023~2025年にかけて実施された区内中小企業のデジタル導入事例を紹介

事例紹介1 うつぼや池田食品株式会社 食品製造・販売(BtoB)
受注管理システム、販売・購買・在庫管理システム

顧客からの電話・FAXによる注文・ルート配送中の口頭注文を受注管理システムに適宜切り替えて、受注~ピッキング~出庫の流れを管理。合わせて、販売・購買・在庫管理システムも刷新して連携。

事例1うつぼや池田食品株式会社.pdf (788KB) PDF

事例紹介2 株式会社河村機械工業所 金属プレス加工業
生産管理システム刷新、グループウェア

導入したシステムに旧システムの機能を統合・拡張し、生産計画・生産指示の効率化、検査データのリンクなどを実現。情報入力用ライセンスも増やし、現場でのデータ入力待ちを削減。グループウェア導入によりデータ管理をルール化。

事例2株式会社河村機械工業所.pdf (871KB) PDF

事例紹介3 大成興業株式会社 工業用部品製造・販売
勤怠管理システム

本社で一括管理している本社と工場の勤怠管理を、クラウド型のシステム導入でリアルタイムに把握可能とし、月次の勤怠管理データも自動生成化。また、ICカードタッチ式による管理のみならず、カードホルダーに刺す際にカードの裏表で出勤/退勤がわかる運用を取り入れるなど、システムに依存しない形態での勤怠管理も実現。

事例3大成興業株式会社.pdf (848KB) PDF

事例紹介4 有限会社HINODE 工業塗装
生産管理システム

塗料の在庫・発注管理、製品ごとの作業標準・検査基準の管理、電子秤と連携した塗料調合管理、作業者ごとの業務管理、検査情報記録・集計など業務の“見える化”を実現するシステム。ラベルに印刷した二次元コードを活用し、現場の作業負荷にも配慮している。

事例4有限会社HINODE.pdf (902KB) PDF

上記4社の事例を含む事例集冊子の全体データのダウンロード

デジタル化に係る補助金・助成金活用事例集(全体12ページ分) (9,899KB) PDF

本ページで紹介する補助金・助成金について

これまで板橋区産業振興公社では、「業務効率化システム導入助成金(旧ビジネス環境適応事業助成金)」と「デジタル環境構築補助金」との2つの制度を通じて区内事業者の皆さまによるデジタル化の取組を支援してきました。

令和8年度からは、これらを統合し、新たに「デジタル化・データ利活用推進助成金」として取組内容に応じて選べる3つのコースを設け、それぞれ事業のステージに合わせた専門家による相談支援とシステム導入助成を行います。

本ページでは、前身となる補助金・助成金を活用してデジタル化に成功した事業者の事例を紹介しています。
ぜひ貴社の取組の参考になれば幸いです。

デジタル化・データ利活用推進助成金3つのコースの違い(令和8 年度~ )

コース名 助成対象 助成率 上限額
①バックオフィス効率化コース

財務会計システム/人事・労務システム

勤怠・給与システム/文書・決裁システム等

助成対象経費の2分の1以内 50万円
②業務管理システムコース

生産管理システム(仕入、工程、品質、原価)

販売管理システム(受注~請求、消込、在庫)

営業支援システム(顧客、商談進捗、見積) 等

助成対象経費の2分の1以内 250万円
③データ利活用経営コース 経営管理システム(データ集計・分析・表示) 等 助成対象経費の3分の2以内 500万円

※小売店や飲食店における、キャッシュレス決済のみの導入は、本助成の対象外とします。
※導入関連費として、導入したソフトウェアおよびシステム等に関連する講習受講料や教材費等も助成の対象に含みます。
※機械装置は、システムと切り離せず、データの蓄積・利活用に関するものに限り、助成の対象とします。

申請前の事前相談(必須)

申請を希望する際には、申請書提出前に専門家事前相談を予約し、申請内容に関する助言を受けることが必要です。
詳細は板橋区産業振興公社ホームページをご確認ください。

 

デジタル化・データ利活用推進助成金

TOP→補助金・助成金→デジタル化・データ利活用推進助成金

 

デジタル化・データ利活用推進助成金 事前相談予約フォーム

TOP→補助金・助成金→デジタル化・データ利活用推進助成金 事前相談予約フォーム

 

おわりに

デジタル化の先にある価値は、「データをどう活かすか」にあります。日々の受注や製造、経理や労務などのデータは、次の判断や挑戦を支える経営資源です。こうしたデータが可視化されることで、経験や勘は、根拠ある「意思決定」へと変わり、新しい価値や企業の強みを生み出す力になります。

データ利活用は、難しく考える必要はありません。こちらでご紹介した事例は、いずれも現場の小さな困りごとに向き合うことから始まりました。こうした、小さな一歩の積み重ねが、企業の持続的な発展を支えています。貴社のこれからの経営を考える契機となれば幸いです。

お問合せ

公益財団法人 板橋区産業振興公社
販路拡大・技術支援グループ
平日9:00~17:00
TEL:03-3579-2191(直通)

問い合わせる

※ メールフォームに遷移します